坂本センター長挨拶
認知症疾患医療センター開設に向けて
認知症は高齢化に伴って発症率が高まるとされますが、世界で最も高齢化の進行が速い日本の中でも秋田県は特に高齢化率が高く、この病気に対する県民の関心は大きいと感じます。しかも研究者からは認知症の患者さんは今後も増え続けると報告されております。当院は昭和39年の開設以来一貫して地域医療を提供して参りましたが、平成7年には老人性痴呆疾患療養病棟を併設するなど認知症の患者さんに向き合ってきました。私たちは認知症の医療目標を1.生活機能の一日でも長い維持。2.行動心理症状の緩和。3.家族の介護負担の軽減においております。
此の度、平成27年10月1日をもって秋田県で2番目の認知症疾患医療センターの指定を受けました。当認知症疾患医療センターでは認知症の鑑別診断と治療、行動心理症状・身体合併症の治療、地域包括支援センター・介護保険サービス事業所・医療機関など関係各機関との連携、研修など多種多様な形で地域の認知症の方々の医療・支援を行ってまいります。
認知症の患者さんが地域で尊厳を持ち生活できますようご家族を含めて支援しお手伝いして参ります。認知症に関するご要望・ご相談がございましたら是非当認知症疾患医療センターに声掛けしてください。
(秋田緑ヶ丘病院統括顧問・日本認知症学会専門医)
秋田緑ヶ丘病院秋田県認知症疾患医療センター長 坂本哲也
秋田県認知症疾患医療センターとは
- 秋田県より指定を受けた公な機関です。
- 認知症疾患医療センターでは、認知症の専門医療相談窓口を設置し、認知症に関しての様々なご相談をお受けします。状況に応じて当院だけではなく関係機関と連携し医療及び介護の支援をします。
- 地域の方々・保健医療関係者・介護保険関係者の皆様へ研修等を行い、認知症に対しての進行予防や地域生活維持のサポート体制を構築します。
事業内容
専門医療相談窓口
- 認知症かな?との不安はどうしたらいいの?
- 介護に困った行動に対してどのように対応したらいいの?
- 介護保険サービスはどのようしたら利用できるの?
など・・・・・・・
に対応できる精神保健福祉士を配置し、医療提供だけではなく、
必要に応じて行政・地域包括支援センター等と連絡調整を行います。
鑑別診断とそれに基づく初期対応
認知症は早期診断と適切な治療が必要です。そのため、認知症学会 専門医による診察を実施し初期診断・鑑別診断・治療方針の選定を行います。また、検査機器利用時は連携病院と調整します。
周辺症状への急性期対応
認知症周辺症状の治療は当院だけではなく他医療機関と連携し対応します。必要に応じて医療機関へ紹介を行います。